新刊『釣り友だち』と『アメリカン・バンブーロッドのいままで』、好評発売中です。
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『釣り友だち』インプレッション『釣り友だち』編集後記。サンプルページはこちら



『釣り友だち』と『アメリカン・バンブーロッドのいままで』のカバーは、バライタ紙にプリントしたようなきめ細かさと、落ち着いた光沢感が特徴です。紙の印刷物ならではの質感をお楽しみいただけます。

『釣り友だち』黒石真宏=著
フライフィッシングと、鱒と、釣り友だちとの時間を鮮やかに描く。
「トウジは、毎日、渋谷のセンター街まで出かけていって、他校の生徒たちとつるんで遊んでいるんだ、と聞きもしないことを話しだした。仲間と週末にパーティーを企画して、そのパーティー券をうまくさばくと、金も入ってくるうえに女の子とも遊べて、一石二鳥なのだという。トウジは、パーティー券を買わないかと持ちかけてきた。土曜日にパーティーがあるという。「いや、いらないよ。今度の土曜日は釣りに行くんだ」こんな不良にかかわって金を巻きあげられるのはかなわないと思ったぼくは、はっきりとそう言った。「…おまえ、釣りすんのか」とトウジは言った。(本文より)。
 本書の主人公トオルは1975年生まれ。幼い頃からひとりで遊ぶのが好きだった彼は、小学4年生のときに釣りを覚え、中学3年生のときにフライフィッシングを知る。やがて青年になったトオルは、西アジアのはずれの国へフライフィッシングの旅に出る。フライフィッシャーマンならではの視線で、いまの時代の断片を鮮やかに描いた、不思議な懐かしさと新しさを感じさせる短編小説です。

■さらりと読めるけれど、なぜかあとをひいて何度も読み返してしまう、そんな小説です。黒石さんとは世代が一緒のせいか、ドキッとするようなディテールが多く、私が住んでいる東京郊外の35年くらい前の情景がリアルに浮かび上がり、主人公と自分を重ねて物語に入り込んでしまいました。多摩川のオイカワ、奥多摩のヤマメなど、楽しかった釣りバカ少年の時代の思い出が次々に蘇り、ときめきました。ニュージーランドもまた行きたくなって...。もうひとつ脳裏に浮かんだのは、ボスニア戦前の旧ユーゴスラビアです。サラエボ冬季オリンピック開催地であったにも関わらず、戦争が勃発したのが衝撃的でした。(東京都武蔵野市/T.Y)

■A6変型判(105×172ミリ)並製本/128ページ。■定価1,680円(本体1,600円+消費税)
■サンプルページはこちら ■編集後記 ■ISBN978-4-9902599-3-8



『アメリカン・バンブーロッドのいままで』ジョージ・ブラック=著/緑川淳=訳
アメリカン・バンブーロッドの歴史が一望できる。
エドワーズ・ロッドに惚れ込んだフライフィッシャーマンが綴る、レナードからスイートグラスまでのアメリカン・バンブーロッドが辿った軌跡。その歴史のなかで、バンブーロッドビルダーたちは、どのような理想を掲げ、どのような葛藤を抱え、どのように仕事をしてきたのか。綿密な取材によって知られざるストーリーがあきらかに。サム・カールソン、グレン・ブラケット、ペア・ブランディン、ジム・フランク各氏といったビルダーたちへのインタビューシーンもあり。著者の視線には釣り人的というよりはコレクター的なものを感じるが、一世紀以上もの時間を描こうとする熱意、自国のバンブーロッド文化への愛情はただならぬものがある。われわれは、この本をひとつのきっかけにして、日本のバンブーロッド文化の行き先や、「日本のバンブーロッドの独自の面白味とはなにか」を考える機会を得ることができるだろう。

■本書は『Casting a Spell』(2006年/Random House)の日本語版です。
■著者のジョージ・ブラック、バンブーロッドビルダーのグレン・ブラケット、ペア・ブランディン各氏の日本語版のための寄せ書きを収録しています。また、黒石真宏、野中角宏、平野貴士、古川広道、山城良介、吉田良一各氏の本書インプレッションを「特別付録」として添付してあります。
■A5変型判(128×210ミリ)並製本/296ページ。■特別付録/A6変型判(105×172ミリ)中綴じ/48ページ。
■定価2,940円(本体2,800円+消費税) ■もくじはこちら
■ISBN978-4-9902599-2-1



『バンブーロッドのいま』渡渉舎=編
日本のバンブーロッドのいまがわかる。
フライフィッシングをより面白くするのは、やはりバンブーロッドではないか。ビルダー、フェルール職人、ユーザー、総勢47人が、バンブーロッドの魅力をさまざまな角度から語る。釣り人的な視線で語っている記事が多いという点で『アメリカン・バンブーロッドのいままで』と好対照。およそ60年になる日本のバンブーロッド文化は、すでにここまできている。各ビルダーの作例写真をカラーページに収録。バンブー本の決定打。

■渡渉舎の本、四冊ともそれぞれに味わいがあり、繰り返し読んでいる。お気に入りの川に通うような感じだ。なぜかどの本も身近に感じられて、内容を自分のことに置き換えてリラックスして読めるところが心地いい。『バンブーロッドのいま』の中村羽舟さんや野中角宏さんの記事なども面白い。野中さんは『アメリカン・バンブーロッドのいままで』の付録の話も楽しい。島崎憲司郎さんのお話しには、背景に、料理人的な感覚や、観察力、さまざまな趣味の世界を感じる。私自身、趣味でバンブーロッドを作っているので、フリースさんのロッドや、羽舟竿をキャストしている島崎さんの写真などを目を凝らして観察している。(京都府京都市/K.K)

■A5変型判(148×203ミリ)並製本/704ページ。■定価6,090円(本体5,800+消費税)
■もくじはこちら ■編集後記 ■チラシのPDFデータをこちらでご覧になれます。
■ISBN978-4-9902599-1-4



『フライロッドを片手に雑誌をつくった』渡渉舎=編
フライフィッシングとともに生きた編集者の人物像を、27人で描く。
この本の主人公の中沢孝さんは1951年生まれ。幼少の頃から釣りに親しみ、20代からはフライフィッシングの魅力にとりつかれた。1982年に釣り仲間たちと『フライフィッシング・ジャーナル(FFJ)』を創刊し、1987年には『フライの雑誌』を自ら創刊した。日本で初のフライフィッシング専門誌を創った中沢さんは、編集者として多くの仕事を成し、2003年に逝去した。その中沢さんの仕事と人となりについて、この本では27人で語った。結果、図らずも中沢さんが仕事をした時代の日本のフライフィッシングの有り様の一部をも表すこととなった。それは中沢さんが時代とともに歩んだことを示している。

■四六判(128×186ミリ)並製本/304ページ。■定価1,890円(本体1,800円+消費税)
■もくじはこちら ■本文ページの一部をこちらでご覧になれます。
■ISBN4-9902599-0-4



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バンブーロッドの楽しみ(2009年1月29日追加)

『バンブーロッドのいま』に収録されている写真の一部をこちらでご覧になれます。


ライフィッシング的本棚
(2008年3月1日)。

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